改訂新版 世界大百科事典 「チェッキ」の意味・わかりやすい解説
チェッキ
Emilio Cecchi
生没年:1884-1966
クローチェ以後を代表するイタリア批評界の重鎮。《ボーチェ》誌の有力な寄稿家,《ロンダ》誌の中心メンバーとして活躍。おもに19~20世紀の現代文学を対象に文芸批評家として(《G.パスコリの詩》1912,《日に日をついで》1954,集成《20世紀のイタリア文学》1972など),イギリス文学研究の先駆者として(《19世紀イギリス文学史》1915など),古今を問わぬ美術批評家として(《1800年代のイタリア絵画》1926など),文明批評的な旅行記作家として(《われアルカディアにあり》1936,《苦いアメリカ》1939など),広範な諸分野で,いかなる主義にもとらわれぬ,独自の犀利な感覚に裏打ちされた卓抜な批評活動を展開した。N.サペーニョとともに《イタリア文学史》9巻(1969完結)の編者としても名高い。
執筆者:古賀 弘人
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報