東上原村
ひがしうえはらむら
[現在地名]甲山町東上原
大田川(現芦田川)北岸から北に延びる谷あいを主な村域とする農村で南は川尻村。平坦部には条里制の遺構が認められる。古くは西上原村などとともに上原村を形成し、永万二年(一一六六)二月日付備後国大田庄立券文案(高野山文書)の桑原の項に上原村田四町五反・畠一町一反を記す。文治元年(一一八五)八月の湯浅宗光宛行状(「閥閲録」所収湯浅権兵衛家文書)には、伊尾村に居した湯浅宗光が子の宗定に大田上原郷東村正宗名の一円を宛下したとあり、東村と称したことが知られる。その後、山内氏、和智氏の勢力が及んだが、両氏とも西上原村にあって当村をも支配したものと思われる(→西上原村)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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