東塔東谷(読み)とうとうひがしだに

日本歴史地名大系 「東塔東谷」の解説

東塔東谷
とうとうひがしだに

根本中堂の南東仏頂ぶつちよう尾と北東の檀那だんな院の二地区に分れる。現在は谷の本堂として、万治年間(一六五八―六一)に仏頂堂と檀那院とを合せて建立された聖尊しようそん院の小堂をはじめ、法然ほうねん堂や天梯権現てんだいごんげん社などが残されるのみ。旧跡には仏頂堂・般若はんにや堂・雑林ぞうりん堂・悲田ひでん院・延命えんめい院などがあり、ほかに円仁住坊の月蔵がつぞう(のち華王院)安然五大ごだい院、安恵の金輪こんりん院、証真の宝地ほつち房、頼昭の双厳そうごん(旧仏頂坊)、源空の法然坊、慈叡の修禅しゆぜん(のち白毫院)などの旧跡、また西山流灌室の正覚しようがく院をはじめ薬樹やくじゆ院、寿量じゆりよう(旧東光坊)三光さんこう(旧禅智坊)光聚こうじゆ坊・五智ごち院、理性りしよう(旧尊法院)習禅しゆぜん院、金勝こんしよう(旧阿弥陀坊)円龍えんりゆう院などの山坊名が伝えられるが、わずかに法然の旧跡として法然ほうねん院が現存するのみ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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