松丸遺跡群(読み)まつまるいせきぐん

日本歴史地名大系 「松丸遺跡群」の解説

松丸遺跡群
まつまるいせきぐん

[現在地名]築城町松丸

城井きい川中流域西岸、丘陵の裾部周辺に立地する縄文時代後期・晩期および古墳時代終末期の遺跡で、六支群からなる。平成二年(一九九〇)に調査された。標高約八〇メートルの平野部にある松丸D遺跡は縄文後期の竪穴一基、晩期の甕棺墓四基・不定形大型土坑一〇基・竪穴住居跡一軒などが発見され、縄文後期を主体とする西平式に先行する一群と西平式・三万田式の大量の土器が出土した。原産地などでの加工後に持込まれたものと思われる腰岳産系黒曜石の縦長剥片も多く出土した。松丸F遺跡は古墳時代終末期の製錬炉一基と補助燃焼孔(横口)付木炭窯六基などからなる製鉄遺跡で、周辺には金敷かなしき金面かなめんかじまえくち別所べつしよなど関連地名がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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