20世紀日本人名事典 「松居桃楼」の解説
松居 桃楼
マツイ トウル
- 生年
- 明治43(1910)年3月30日
- 没年
- 平成6(1994)年9月25日
- 出生地
- 東京・日本橋
- 本名
- 松居 桃多楼
- 学歴〔年〕
- 早稲田大学政経学部中退
- 経歴
- 劇作家・松居松翁の三男。中学時代から戯曲を書いて才を発揮。演劇界に入って昭和17年には台湾演劇協会主事を務める。戦後引き揚げ、世界連邦建設同盟で働きながら、25年東京・隅田河畔“蟻の街”のボス小沢求と知り合う。その互助更生組織・蟻の会の設立趣意書を書き、蟻の街の一員となる。35年には江東区深川8号埋め立て地に建てられた蟻の街のビルに移住。随筆や戯曲を書きながら、同じくこの街の保母兼書記となった“蟻の街のマリア”こと北原怜子と共に、思想的支えとなった。著書に「蟻の街の奇蹟」「貧乏追放」「蟻の街のマリア」「ゼノ死ぬひまない」「市川左団次」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報