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松居松翁 まつい しょうおう

美術人名辞典の解説

松居松翁

明治・大正・昭和時代の劇作家、演出家。本名は真玄、号は松葉・駿河町人・松翁。坪内逍謙に師事し、戯曲・小説を書き始める。記者時代、初代市川左団次のために書いた『悪源太』で劇壇に注目される。新劇俳優の指導を経て松竹の舞台監督を努めた。著作は二百余に上る。昭和8年(1933)病歿、64才。

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デジタル大辞泉の解説

まつい‐しょうおう〔まつゐシヨウヲウ〕【松居松翁】

[1870~1933]劇作家。宮城の生まれ。本名、真玄(まさはる)。初め松葉と号した。初世市川左団次のために戯曲「悪源太」を書き、以後、新歌舞伎や外国戯曲の翻案作などで活躍。著「団州百話」「劇壇今昔」など。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

松居松翁 まつい-しょうおう

1870-1933 明治-昭和時代前期の劇作家,演出家。
明治3年2月18日生まれ。坪内逍遥(しょうよう)の門にはいり,「早稲田文学」の編集にあたる。初代市川左団次のために「悪源太」をかき,また2代左団次とともに歌舞伎興行の改革をこころみた。のち新劇運動を指導。大正7年松竹顧問となる。代表作に「袈裟(けさ)と盛遠(もりとお)」「茶を作る家」。昭和8年7月14日死去。64歳。陸前塩釜(宮城県)出身。本名は真玄(まさはる)。初号は松葉。

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大辞林 第三版の解説

まついしょうおう【松居松翁】

1870~1933) 劇作家。宮城県生まれ。本名、真玄。別号、松葉。坪内逍遥に師事。二世市川左団次の革新興行を推進、劇界に新風を送る。作品「坂崎出羽守」「政子と頼朝」「文覚」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

松居松翁
まついしょうおう

[生]明治3(1870).2.18. 宮城
[没]1933.7.14. 東京
劇作家,演出家。本名真玄。初め松葉といった。国民英学会卒業。 1899年1世市川左団次によって『悪源太』ほか3編が上演され,座付作者以外から歌舞伎界に作品を提供した最初の作家となった。1世没後,2世を助け,脚色や自作を与えたほか,欧米演劇の視察に同行したり,明治座の革新興行に協力したりした。 1909年坪内逍遙に推されて,島村抱月のあと文芸協会の演出にあたった。 13年河合武雄公衆劇団を組織,自作『茶を作る家』ほかを演出。 18年松竹に入社,作者,舞台監督として活躍した。2度の欧米視察により海外事情に詳しく,脚色,翻案を主にした百余の作品のほかに『団洲百話』などの著がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

松居松翁
まついしょうおう
(1870―1933)

劇作家、演出家、劇評家。宮城県生まれ。本名真玄(まさはる)。旧筆名は松葉(しょうよう)。『報知新聞』『萬朝報(よろずちょうほう)』の記者となり劇評を担当、小説を書く。初世市川左団次に『悪源太(あくげんた)』(1899)、2世左団次に『袈裟(けさ)と盛遠(もりとお)』(1908)を書き、新史劇上演に貢献。文芸協会、公衆劇団などの新劇運動を指導した。のち松竹文芸部顧問。翻訳・翻案戯曲も多くあるが、二度外遊して日本に近代演出法を導入した功績は大きい。[藤木宏幸]

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世界大百科事典内の松居松翁の言及

【上演権】より

…昔は日本でも外国でも座付作者が一座に作品を提供していたから,上演権,上演料は問題にならなかった。日本で上演権を初めて成立させたのは,幕末から明治に活躍した歌舞伎狂言作者河竹黙阿弥といわれるが,実際に外部の作家に正式に上演料が支払われたのは,初世市川左団次のために処女戯曲《悪源太》(1899明治座初演)を書いた西欧帰りの劇作家松居松翁(しようおう)(松葉(しようよう)。1870‐1933)が最初といわれる。…

【松居松葉】より

…劇作家。本名真玄。のちの号は松井松翁。宮城県塩釜に生まれた。坪内逍遥の《早稲田文学》創刊から編集に従事。1894年《昇旭(のぼるあさひ)朝鮮太平記》を《読売新聞》に発表。翌年《中央新聞》に入り各紙に劇評を執筆。99年初世市川左団次のために《悪源太》を書き,その没後は2世左団次を助け,外遊後明治座革新興行を企てて失敗した。以後文芸協会,帝国劇場,松竹で劇作・演出に携わり劇壇の重鎮であった。1913年には河合武雄と公衆劇団を興した。…

※「松居松翁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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