朝日日本歴史人物事典 「松平君山」の解説
松平君山
生年:元禄10.3.27(1697.5.17)
江戸時代中期の漢学者。尾張(愛知県)の人。名は秀雲,字は士竜,通称は太郎左衛門。君山は号。父は尾張藩士千村秀信,母は堀杏庵 の孫。成人して松平久忠の養子となる。尾張藩に仕え,書物奉行となった。幼いころ父母に学んだ以外常師はなく,独学であったが,博覧強記,経史から諸子百家,地誌,本草に至るまであらゆる分野に精通していた。温和な人柄で,その門からは多くの逸材が育ち,まさに君山学派をなした。編著の数もおびただしく,蔵書家としても知られている。<著作>『三世唱和』<参考文献>市橋鐸『松平君山考』
(高橋昌彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報