松皮紙(読み)マツカワガミ

デジタル大辞泉 「松皮紙」の意味・読み・例文・類語

まつかわ‐がみ〔まつかは‐〕【松皮紙】

檀紙だんし異称
松葉紙まつばがみ

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精選版 日本国語大辞典 「松皮紙」の意味・読み・例文・類語

まつかわ‐がみまつかは‥【松皮紙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 古代檀紙(だんし)異名表面が松の皮に似ているところからの名。しょうひし。
  3. 中世以降、楮皮に松の皮を混ぜてすいたものをいう。茶席腰張などに用いる。しょうひし。〔名物六帖(1727‐77)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「松皮紙」の意味・わかりやすい解説

松皮紙
まつかわがみ

檀紙(だんし)の別名。1684年(貞享1)の松下見林(けんりん)著『異称日本伝』に、「松皮紙即繭(まゆ)紙。今檀紙也。有大高檀紙、小高檀紙。其紙砢(るいら)似松皮。故(ゆえに)号松皮紙」とある。この名はおそらくその表面の様相からの連想によるものであろう。元(げん)の鮮于枢撰(せんうすうせん)の『紙牋譜(しせんふ)』(13世紀)に「日本国出松皮紙」とあるように、室町時代には中国でもこの紙が知られていた。なお、松葉紙(まつばがみ)を松皮紙と混同してよぶこともある。

[町田誠之]

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