日本歴史地名大系 「板戸河岸」の解説 板戸河岸いたどがし 栃木県:宇都宮市板戸村板戸河岸[現在地名]宇都宮市板戸町鬼怒川東岸の河岸。慶長三年(一五九八)坂本但馬が小鵜飼船運送を開始。その後、上は阿久津(あくつ)(現芳賀郡氏家町)、下は道場宿(どうじようじゆく)・鐺山(こてやま)・石井(いしい)の三ヵ所に河岸が開かれ、計五河岸となったので、板戸が船元祖となり船割元を勤めたと伝える。天保一三年(一八四二)の諸荷物書上帳(坂本竜太文書)によれば河岸は慶長三年に始まり、それ以来問屋は平次左衛門家で勤めている。明暦三年(一六五七)の宿々連判手形(岡本光明文書)によれば、当河岸は黒羽(くろばね)から奥州棚倉(たなくら)(現福島県東白川郡棚倉町)へ向かう関街道の基点の一つであった。この道は近世中期まで会津藩の江戸廻米の主要道であったため、会津藩は板戸河岸に間蔵を建て、船打立金を貸与していた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by