林平次郎(読み)ハヤシ ヘイジロウ

20世紀日本人名事典 「林平次郎」の解説

林 平次郎
ハヤシ ヘイジロウ

明治〜昭和期の実業家



生年
文久1年4月15日(1861年)

没年
昭和6(1931)年11月30日

出生地
江戸・浅草西鳥越

経歴
東京・浅草西鳥越の加藤六兵衛の長男に生まれ、林ナカ子の養子となる。12歳で京橋南伝馬町の書店・弘文館店員となり、20年27歳で独立し、日本橋に書籍取次店・文魁堂を開く。明治初年から欧米の原書翻訳発行していた六合館を、27年買収して館主となり本格的に出版を始め、大槻文彦編「言海」、浜野知三郎編「新訳漢和大辞典」などを刊行。中等教科書の関東地区一手販売を行うなど幅広く事業を進めた。国定教科書共同販売所常務、日本書籍会長ほか、大日本図書・東京辞書出版・弘道館・大阪宝文館・盛文館などの役員就任。また全国書籍商組合会長、東京書籍商組合組合長を務めるなど、出版業界の大御所とも呼ばれ、通商を林平といった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「林平次郎」の解説

林平次郎 はやし-へいじろう

1861-1931 明治-大正時代の出版経営者。
文久元年4月15日生まれ。12歳で書店弘文館の店員となり,明治20年独立し,書籍取次店文魁(ぶんかい)堂をひらく。27年六合(りくごう)館を買収して館主となり,大槻(おおつき)文彦の「言海」などを刊行。大日本図書,日本書籍の役員,東京書籍商組合会長などをつとめた。昭和6年11月30日死去。71歳。江戸出身。本姓は加藤。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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