柳さく子(読み)ヤナギ サクコ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「柳さく子」の解説

柳 さく子
ヤナギ サクコ


職業
女優

本名
畔柳 千代子

生年月日
明治35年 11月3日

出身地
東京市 浅草区(東京都 台東区)

経歴
大正11年松竹蒲田に入社、「不如婦」でデビュー。12年関東大震災後、抜擢され、13年梅村蓉子と幹部昇進。「踊りの夜」主演、「太尉の娘」に藤野秀夫と組み主演。下加茂所長となった野村芳亭監督らと京都に移り、「元禄女」「雷お新」など主演したが、14年閉鎖で蒲田へ帰り、「村正小町」「八百屋お七」「浪花小唄」など22本すべて重宗務監督作品に主演、しかも女優主演の時代劇であった。また日本舞踊の名手として特別映画も作られた。昭和6年下加茂に転属林長二郎と「十六夜清心」、坂東好太郎と「世直大明神」など共演。やがて母役、老け役に回り、17年退社した。

没年月日
昭和38年 3月20日 (1963年)

伝記
松竹チャンバラ黄金時代 戦前篇―石割平コレクション 石割 平 編・著,円尾 敏郎 編(発行元 ワイズ出版 ’01発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「柳さく子」の解説

柳 さく子
ヤナギ サクコ

大正・昭和期の女優



生年
明治35(1902)年11月3日

没年
昭和38(1963)年3月20日

出身地
東京市浅草区

本名
畔柳 千代子

経歴
大正11年松竹蒲田入社。「不如婦」でデビュー。12年震災後抜擢され、13年梅村蓉子と幹部昇進。「踊りの夜」主演、「太尉の娘」に藤野秀夫と組み主演。下加茂所長となった野村芳亭監督らと京都に移り、「元禄女」「雷お新」など主演したが、14年閉鎖で蒲田へ帰り、「村正小町」「八百屋お七」「浪花小唄」など22本すべて重宗務監督作品に主演、しかも女優主演の時代劇。また日本舞踊の名手としての特別映画も作られた。昭和6年下加茂に転属、林長二郎と「十六夜清心」、坂東好太郎と「世直大明神」など共演。やがて母役、老け役に回り、17年退社した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「柳さく子」の解説

柳さく子 やなぎ-さくこ

1902-1963 大正-昭和時代前期の女優。
明治35年11月3日生まれ。浅草の少女歌舞伎,横浜の旭座に出演する。大正11年松竹蒲田にはいり「不如婦(ほととぎす)」でデビュー。女優主演の時代劇で活躍したが,のち脇役にまわる。晩年は孤独な生活をおくった。昭和38年3月20日死去。60歳。東京出身。本名は畔柳千代子。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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