柳田国男生家(読み)やなぎたくにおせいか

日本歴史地名大系 「柳田国男生家」の解説

柳田国男生家
やなぎたくにおせいか

[現在地名]福崎町西田原

日本民俗学を確立した柳田国男は、明治八年(一八七五)医師で国学などにも造詣の深い松岡操の六男として辻川つじかわ村に生れた。兄弟八人のうち三人は早世したが、医師で地方政治家の松岡鼎、国文学者で医学博士の井上通泰、海軍大佐で言語学者の松岡静雄、日本画家の松岡映丘がおり、この五人を育んだ家は、建坪七四平方メートルの整形四ツ間取りの江戸時代中期の典型的農家建築で、主屋は建築時のまま保存され、土間を除いた各部屋は棹縁天井張り、表側座敷の間に床仏間を備え、入口土間と台所境の壁に欄間障子を入れ、屋根裏は簀子天井の上に土を塗る茅葺特有の構造となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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