朝日日本歴史人物事典 「栗栖王」の解説
栗栖王
生年:天武11(682)
奈良時代の官人。天武天皇の孫。父は長親王。栗林王とも書く。養老7(723)年1月,無位から従四位下に叙せられ,天平5(733)年12月に雅楽頭になった。翌年2月1日,朱雀門で行われた男女二百四十余人が集まる歌垣に頭のひとりとして加わったが,『続日本紀』には王が風流の心がある人物であると記されている。同17年5月,難波京と平城京とどちらを都とするのかが議論されたとき,薬師寺に派遣されて四大寺の僧侶の意向を聞いた。従三位中務卿 で死去。
(清田善樹)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報