1平面上に点Pと円O(中心O)が与えられたとき,Pを通り円Oと交わる直線をとり,交点をA,Bとすれば,積PA・PBは直線のとり方によらず一定である。この値を円Oに関する点Pのべきという。平面上に2円O,O′が与えられたとき,円Oに関するべきと円O′に関するべきが等しくなる点の軌跡を2円O,O′の根軸という。円O,O′の半径をr,r′とし,中心O,O′を結ぶ直線上に点MをOM2-O′M2=r2-r′2となるようにとれば,Mにおいて直線OO′に立てた垂線が根軸となる。2円が交わるときは2交点を結ぶ直線が根軸で,2円が接するときは接点における共通接線が根軸である。平面上に3円があり,それらの中心が1直線上にないときは,その二つずつの根軸は1点で交わる。この点を3円の根心という。平面上にいくつかの円があって,これらの二つずつの根軸がすべて同一のとき,それらの円を共軸という。
執筆者:中岡 稔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報