こん‐じく‥ヂク【根軸】
- 〘 名詞 〙
- ① 物事のおおもととなり、かなめとなるもの。根幹。
- [初出の実例]「総監部なるもの新設せられ、陸軍大臣に隷属し、監軍部が管掌せる各兵科の監部并に諸学校を管掌する事となりて、軍事教育の根軸を直轄すべし」(出典:国民新聞‐明治三一年(1898)一月二一日)
- ② 数学用語。
- (イ) 相交わる二つの円の共通弦を含む直線。
- (ロ) 互いに外側にある二円の中心を結ぶ線(中心線)と共通内接線との交点で中心線に直交する直線。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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根軸 (こんじく)
radical axis
1平面上に点Pと円O(中心O)が与えられたとき,Pを通り円Oと交わる直線をとり,交点をA,Bとすれば,積PA・PBは直線のとり方によらず一定である。この値を円Oに関する点Pのべきという。平面上に2円O,O′が与えられたとき,円Oに関するべきと円O′に関するべきが等しくなる点の軌跡を2円O,O′の根軸という。円O,O′の半径をr,r′とし,中心O,O′を結ぶ直線上に点MをOM2-O′M2=r2-r′2となるようにとれば,Mにおいて直線OO′に立てた垂線が根軸となる。2円が交わるときは2交点を結ぶ直線が根軸で,2円が接するときは接点における共通接線が根軸である。平面上に3円があり,それらの中心が1直線上にないときは,その二つずつの根軸は1点で交わる。この点を3円の根心という。平面上にいくつかの円があって,これらの二つずつの根軸がすべて同一のとき,それらの円を共軸という。
執筆者:中岡 稔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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根軸
こんじく
radical axis
平面上の2円に関する方べき (方冪) の等しい点Pの軌跡を,この2円の根軸という。根軸は2円の中心を結ぶ直線 (中心線) に垂直である。いま2円の中心をそれぞれ O1 ,O2 ,半径をそれぞれ r1 ,r2 ,2円の中心線と根軸との交点を O ,根軸上の任意の1点を P とすれば,方べきの等しい点 P の軌跡は,PO12-r12=PO22-r22 ,すなわち,PO12-PO22=OO12-OO22=r12-r22 で与えられる。2円が同心円でないかぎり根軸は存在し,2円が接しているときは,それらの共通接線,2円が交わっているときは,それらの交点を結ぶ直線がそれぞれ根軸になる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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