桂文屋(読み)カツラ ブンヤ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「桂文屋」の解説

桂 文屋
カツラ ブンヤ


職業
落語家

本名
陀羅助

別名
前名=笑福亭 だら助,桂 金吾,俳名=文哉

生年月日
慶応3年 12月

経歴
軽口の笑福亭松右衛門の息子。本名の陀羅助は苦い腹痛薬の名前から付けられたもの。ちなみに兄は勘三(甘草)、妹はおさと(お砂糖)という。2代目笑福亭松鶴の門人となり、笑福亭だら助で幼時から高座に出演。その後3代目桂文吾門に転じて桂金吾と改め、さらに2代目桂文枝の門人となって文屋を名乗る。高座はあまり一般受けしなかったが創作力にすぐれ「阿弥陀池」「いらち車」「染色」などの作がある。泥棒避けに夜は火を灯さず、一升徳利に水を入れて天井に釣って寝るなど奇行も多かったが、その人物に魅力があり画家文人との交際も深かった。茶をたしなみ、胡弓・琴を演奏し、焼物もつくり、絵も描けば句作にも励んだ。終生独身で通し、気楽に世を送るをモットーに一生を終わった。

没年月日
明治42年 3月16日 (1909年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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