日本歴史地名大系 「桂殿」の解説 桂殿かつらどの 京都市:西京区下桂村桂殿[現在地名]西京区桂付近西岡(にしのおか)の中心部、旧山陰道と上桂(かみかつら)庄に挟まれる一帯に位置した公家領荘園。殿は庄と同義で、一名下桂庄(後法興院記)ともいうが、別項「下桂庄」とは別の荘園。建長五年(一二五三)一一月の近衛家領目録(近衛家文書)に「荘務本所進退なき所々」としてみえる高陽院(鳥羽天皇皇后)領内桂殿が初見で、立荘は平安末期にさかのぼると推定される。鎌倉中期には「本所進退なし」で荘務権は近衛家になく、室町中期以前までに同家の一円進止荘園となった。鎌倉・室町前期の動向はほとんどわからないが、応仁の乱後については近衛家当主の日記「後法興院記」や近衛家荘務の記録「後法興院雑事要録」でたどることができる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by