桜重ね(読み)さくらがさね

精選版 日本国語大辞典 「桜重ね」の意味・読み・例文・類語

さくら‐がさね【桜襲・桜重】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (かさね)の色目の名。白桜・花桜・紅桜などの総称。表は白、裏は赤、または葡萄染(えびぞめ)。なお、裏については濃紫・二藍(ふたあい)・縹(はなだ)などの諸説がある。女房の襲は上に白を重ね、下に紫、単(ひとえ)は緑とする。冬より春まで用いる。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「にほふ許のさくらかさねの、綾、文はこぼれぬばかりして」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
  3. 蹴鞠(しゅうきく)のわざの一つ。曲鞠(きょくまり)一種
    1. [初出の実例]「鞠垣に袖をひるがへして、桜(サクラ)がさね山越などいへる美曲をあそばしける」(出典浮世草子好色一代女(1686)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android