梅毒性大動脈炎(読み)ばいどくせいだいどうみゃくえん(その他表記)syphilitic aortitis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「梅毒性大動脈炎」の意味・わかりやすい解説

梅毒性大動脈炎
ばいどくせいだいどうみゃくえん
syphilitic aortitis

主として胸大動脈,特に上行大動脈に生じる梅毒病変で,梅毒に罹患後 10年以上経過してから現れる。早期駆梅療法を受けた患者にはまれで,最近は発生率が著しく減少している。梅毒性病変が大動脈の中膜を侵し,弾性線維断裂を引起し,これに血行力学的な負荷が加わると,大動脈瘤へと進展する。病変が大動脈弁に及べば大動脈弁閉鎖不全症冠状動脈開口部を狭窄させると狭心症の原因となる。駆梅療法を行うほか,進行した大動脈瘤に対しては外科的治療が必要である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む