ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「梅毒性大動脈炎」の意味・わかりやすい解説 梅毒性大動脈炎ばいどくせいだいどうみゃくえんsyphilitic aortitis 主として胸大動脈,特に上行大動脈に生じる梅毒性病変で,梅毒に罹患後 10年以上経過してから現れる。早期に駆梅療法を受けた患者にはまれで,最近は発生率が著しく減少している。梅毒性病変が大動脈の中膜を侵し,弾性線維の断裂を引起し,これに血行力学的な負荷が加わると,大動脈瘤へと進展する。病変が大動脈弁に及べば大動脈弁閉鎖不全症,冠状動脈の開口部を狭窄させると狭心症の原因となる。駆梅療法を行うほか,進行した大動脈瘤に対しては外科的治療が必要である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by