梨沢村(読み)なしざわむら

日本歴史地名大系 「梨沢村」の解説

梨沢村
なしざわむら

[現在地名]富津市梨沢

相川あいかわ村の南東に位置し、南は安房国境。天正一九年(一五九一)三月の天羽郡梨沢村名寄帳(写、鳥海家文書)佐貫さぬき城主内藤氏の検地によるもので、田三町五反余・畑五町七反余。同年閏正月二三日の天羽郡嶺下梨沢村検地帳(同文書)によれば、この田地下田である。文禄三年(一五九四)の上総国村高帳に村名がみえ、高一一九石。寛文四年(一六六四)の松平重利領知目録(寛文朱印留)に村名がみえ、一部が下野皆川藩領。

梨沢村
なしざわむら

[現在地名]御代田町豊昇ほうしよう

川南岸の平尾ひらお山の山懐に位置し、久能くのう村・面替おもがい村に接する。

文禄四年(一五九五)の御郡中永楽高辻(大井文書)には「拾六貫五百三拾八文 梨沢村」とある。元禄一四年(一七〇一)小諸こもろ領から幕府領となる。慶長一三年(一六〇八)小諸城主仙石秀久の黒印状案(高見沢文書)に「御郡中鉄炮留雖、被仰付候、香坂村・梨沢村鹿口ニ而候条、先達て取定候内、てつはうにてしゝ・さる打候て、作を上可申旨、被 仰出候間、成其意、夜待を候て成共、しゝ打留、其しゝ・熊何程打候と帳ニ付、可申上候」とあって、本村の役割と生業の姿を示している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android