榷こ(読み)かくこ(その他表記)Que-gu; Ch`üeh-ku

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「榷こ」の意味・わかりやすい解説

榷こ
かくこ
Que-gu; Ch`üeh-ku

かっこ」とも読む。中国史上,政府による酒の独占専売をいう。 榷は一本橋から転じて独占の意,こは酒を売ること。漢の武帝のとき (前 98) に酒,麹を官の専売として歳入増加をはかったのに始り,以降断続的に行われた。これが財政上特に重視されたのは唐後期,五代,宋代であり,,元にも受継がれたが,近世にはおおむね廃された。官がみずから造酒,販売する方式はおもに都市で行われ,一定の酒戸を指定して酒税を納入させる民売方式は農村で採用され,北宋では酒利が歳入総額の1割以上にも達した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android