樅山村(読み)もみのきやまむら

日本歴史地名大系 「樅山村」の解説

樅山村
もみのきやまむら

[現在地名]吾北村小川樅こがわもみ木山きやま

新別しんべち村の北、新別川の支流東岸一帯の山地緩斜面に集落が散在、西は安居やすい(現池川町)に接する。天正一八年(一五九〇)の津加才地検帳に樅木山名・堂坂内名・仏堂名・社瀬部藤名・椛ノヤスハ分・太本名・松尾名・したのはな名など大小の名の記載があり、各名のうちに堺谷さかいだに村・樅木もみのき(樅木山名)樅木山もみのきやま(堂坂内名・仏堂名・社瀬部藤名)奥大野おくおおの村・須山村・中峯村・高樽村・大本村(社瀬部藤名)松尾まつお(松尾名など)の村名がみえる。奥大野村には瑞泉ずいせん庵も記される。

なお応永四年(一三九七)五月一四日付の都寺桂珍添状(吸江寺文書)に「吾川山之内桃木谷事、任本主三浦下野守寄進状、先国師避状明鏡之処、庄主違乱云々」とある桃木谷は、寛正四年(一四六三)六月日付の吸江庵条々(同文書)に「普明国師之御位牌可安祖堂依桃木山一名御寄進也」とある桃木山と同じで、樅木山にあたると思われる。


樅山村
もみやまむら

[現在地名]鹿沼市樅山町

くろ川の右岸段丘上に位置し、西部は丘陵地帯。村の中央を小藪こやぶ川が南流し、東部を壬生みぶ通が南北に走る。東は日光奈良部につこうならぶ村、南は塩山しおやま村、西は酒野谷さけのや村、北は村井むらい村・上殿かみどの村。日光山往古社領六十六郷の一つに「籾山郷」がある(日光山常行三昧堂新造大過去帳)。天正八年(一五八〇)正月二八日の某本宮納物注文(輪王寺文書)によれば、「籾山」は「米一斗、ひさく一、牛玉一まい」などを日光山本宮に納めていた。慶安郷帳では田二七八石余・畑二四〇石余、幕府領と武蔵岩槻藩領の二給。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android