横川定(読み)ヨコガワ サダム

20世紀日本人名事典 「横川定」の解説

横川 定
ヨコガワ サダム

明治〜昭和期の寄生虫学者 台北帝国大学教授。



生年
明治16(1883)年7月21日

没年
昭和31(1956)年6月18日

出生地
岡山県久米郡中央町

学歴〔年〕
岡山医学専門学校〔明治41年〕卒

学位〔年〕
医学博士〔大正7年〕,理学博士〔昭和4年〕

経歴
桂田富士郎教授に師事。明治44年台湾総督府医学校講師となり、病理学、法医学、解剖学を担当。同年新しい人体寄生虫の横川吸虫を発見、若くして寄生虫学者として国際的に知られるようになった。大正8年台湾総督府医学専門学校教授、9年病理、寄生虫学研究のためジョンズ・ポプキンズ大公衆保健及び衛生学校に留学、昭和11年台北帝大教授となった。渡米中ネズミの線虫新種Nippostrongylus‐murisを発見、免疫学実験に欠かせぬ材料として今日も使われている。また台湾で手がけた肺吸虫の生物学および肺吸虫症の化学療法、鉤虫の体内移路、マラリア原虫発育などで多くの実績を上げ、国際的評価を得た。終戦後東京の中野に引き揚げた。敬虔クリスチャン、禁酒運動家としても知られる。著書に「寄生虫研究の実際」。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「横川定」の解説

横川定 よこがわ-さだむ

1883-1956 明治-昭和時代の寄生虫学者。
明治16年7月21日生まれ。大正8年台湾医専教授となり,9年アメリカのジョンズ-ホプキンズ大に留学。昭和11年台北帝大教授。明治44年横川吸虫を発見し,世界的に知られた。昭和31年6月25日死去。72歳。岡山県出身。岡山医専(現岡山大)卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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