コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

鉤虫 こうちゅう Ancylostomidae; hookworm

4件 の用語解説(鉤虫の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鉤虫
こうちゅう
Ancylostomidae; hookworm

袋形動物門線虫綱円虫目鉤虫科に属する寄生虫の総称。十二指腸虫ともいうが,これは初めて発見されたものがたまたま十二指腸にいたためで,その後,寄生部位はむしろ小腸上部に多いことがわかり,いまでは鉤虫と呼んでいる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

こう‐ちゅう【×鉤虫】

線虫綱鉤虫科の袋形動物の総称。体長0.5~3センチで、体は細長く鉤(かぎ)状に湾曲、口にはキチン質の突起がある。人や家畜の小腸に寄生。幼虫は土中で成育し、皮膚または口から宿主の体内に侵入する。ズビニ鉤虫イヌ鉤虫など。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典の解説

鉤虫

 線虫類鉤虫科に属する寄生虫の総称.

出典|朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉤虫
こうちゅう
hookworm

線形動物門双腺(そうせん)綱円虫目鉤虫科の寄生虫の総称。十二指腸虫といわれたが、これは鉤虫が初めて発見されたとき、たまたま十二指腸にいたためで、その後、寄生部位は空腸上部とわかり、現在では鉤虫とよばれる。日本ではヒトにズビニ鉤虫Ancylostoma duodenaleとアメリカ鉤虫Necator americanusがみられ、これらは熱帯から温帯にかけて広く分布している。また、家畜などにも鉤虫は寄生し、イヌにはイヌ鉤虫Ancylostoma caninumがみられる。
 ズビニ鉤虫、アメリカ鉤虫ともに体長は10ミリメートル前後で、ズビニ鉤虫のほうがやや長くて太い。口腔(こうこう)は袋状で、その中にズビニ鉤虫では2対の鋭い歯牙(しが)を、アメリカ鉤虫では1対の歯板(しばん)を備え、これによりヒトの腸粘膜に咬着(こうちゃく)している。雄は雌よりもやや小さく、尾端に交接嚢(こうせつのう)をもつ。卵は糞便(ふんべん)とともに排出され、外界で幼虫が孵化(ふか)し、2回脱皮して感染力を有する感染型幼虫となるが、感染型幼虫は2回目の脱皮鞘(だっぴしょう)に包まれている。ヒトへの感染は経皮あるいは経口的に行われる。ズビニ鉤虫は主として経口的に、アメリカ鉤虫は主として経皮的に感染する。経皮感染では、畑仕事などの際、感染型幼虫が手足の皮膚に触れると皮鞘を脱ぎすてて侵入し、血流やリンパ流にのって心臓、肺臓へ達し、肺胞を突破し、さらに気管、喉頭(こうとう)、咽頭(いんとう)、食道、胃を経て小腸上部に到達する。経口感染では、生野菜などとともに感染型幼虫が摂取され、胃または小腸上部で脱皮する。その後一時、小腸粘膜内で発育したのち小腸内に入る。いずれの経路でもヒト体内でさらに2回脱皮し、感染後1~2か月で成虫になる。ズビニ鉤虫では小腸粘膜内の幼虫の一部が血流に乗って肺や気管に入り、のどのかゆみや咳(せき)などの原因となる(若菜病)。成虫は小腸上部の粘膜に咬着して吸血するため、貧血や消化器障害などの症状をおこす。ズビニ鉤虫1匹の1日当りの吸血量は0.2cc、アメリカ鉤虫は0.03ccで、このため病害性はズビニ鉤虫のほうが大きい。ズビニ鉤虫では30匹以上、アメリカ鉤虫では150匹以上寄生すると症状が出るという。また、幼虫が経皮感染の際、侵入局所にかぶれをおこすことがある。
 イヌ鉤虫は、イヌ、キツネ、オオカミなどの小腸に寄生し、体長は雄で8~12ミリメートル、雌で15~20ミリメートル、口腔には3対の歯牙がある。感染経路はヒトの鉤虫と同じく感染型幼虫の経皮、経口感染のほか、母イヌの体組織にいる幼虫が胎盤を経由して胎仔(たいし)に移行したり(胎盤感染)、母乳を経由して子イヌに感染したり(経乳感染)することもある。イヌ鉤虫の病害は子イヌに著しく、その主体は貧血である。[町田昌昭]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

鉤虫の関連キーワード蟯虫袋形動物腹毛類鞭虫線形動物輪形動物鉤頭虫線形虫線虫毛様線虫

今日のキーワード

大寒

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...

続きを読む

コトバンク for iPhone

鉤虫の関連情報