横近習町(読み)よこきんじゆまち

日本歴史地名大系 「横近習町」の解説

横近習町
よこきんじゆまち

[現在地名]甲府市中央ちゆうおう二―三丁目

竪近習たつきんじゆ町の中ほどから東へ三ノ堀の屈曲地点までの東西通りの町人地で、下府中二三町の一町。さん土居内どいない町では竪近習町とともに北端に位置する。魚町うおまち通の交差までが一丁目、穴山町あなやまちよう通までが二丁目になる。北は三ノ堀を隔てて武家地長禅寺前ちようぜんじまえ。寛永一三年(一六三六)柳町伝馬請負証文(県立図書館蔵)には近習町とみえ、慶安三年(一六五〇)の府中伝馬人足割帳(同館蔵)では横近習町と記される。草創期の町人として古府中こふちゆうから引越した入戸善兵衛の名が知られた(甲州府中聞書)。享和三年(一八〇三)の小間数書上帳(県立図書館蔵)によると北側一六〇間・南側一三二間半。当町はその立地から商業街としての展開に乏しく、寛延四年(一七五一)の町方職人名前書付(同館蔵)に大工四・左官二、畳屋ほか五と記されるような各種職人と、明和五年(一七六八)の質屋仲間書上(同館蔵)に名を連ねる一名のほかは小商売や農業に従事する者が多かったと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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