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樹上家屋 じゅじょうかおく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

樹上家屋
じゅじょうかおく

野獣や外敵から身を守るために樹上に造られた家屋。インドニューギニアなどの森林地帯やボルネオフィリピンの焼畑農耕民の間にみることができる。屋根の形は普通,切妻で,木の幹やまたを利用して長方形の床を張り,長い木のはしごを使って昇降するが,なかには縄ばしごを用い,はしごを上に引上げるようになっているところもある。アッサムガーロ族のように,村から離れた耕地や交通路の待避小屋として建てる場合と,ミンダナオのマノボ族,パラワン島のパラワン族のように,バンド単位の数家族共同の日常の住居として造る場合とがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

樹上家屋
じゅじょうかおく

おもに野獣や外敵から身を守るために樹上につくられた家屋。インドやニューギニア島などの森林地帯にみられる。家屋の形式については方形家屋の一種で、屋根の形は切妻(きりづま)で平面矩形(くけい)単層、床は木の幹やまたを利用して張り、昇降用の長い木の梯子(はしご)が据えられている。なかには、上に引き上げられるように縄梯子になっているものもある。ルソン島のカリンガ人はこの家屋に日常的に居住しているが、樹上家屋の多くは砦(とりで)や避難所である。たとえばアッサムのガロ人の場合は、焼畑耕作地として森林を伐採する際に大木を残しておき、そこに小屋をつくり、周りを横行する象や豹(ひょう)の動静を見張ったり、その危険から逃れるのに利用している。[宇田川妙子]

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