パラワン島(読み)パラワントウ(その他表記)Palawan Island

デジタル大辞泉 「パラワン島」の意味・読み・例文・類語

パラワン‐とう〔‐タウ〕【パラワン島】

Palawan Island》フィリピン南西部の島。スールー海と南シナ海に挟まれ、北東から南西に約450キロメートルにわたって細長く伸びる。周辺の無数の小島とともにパラワン州に属す。米、トウモロコシサトウキビを産する。中心都市はプエルトプリンセサ西岸世界遺産自然遺産)に登録されたプエルトプリンセサ地下河川国立公園がある。

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共同通信ニュース用語解説 「パラワン島」の解説

パラワン島

フィリピン西部に位置し、長さ約400キロ、幅約40キロの細長い島。西は南シナ海、東はスルー海に面する。北部カラミアン諸島イスラム教徒が多い南部のバラバク島などを含めパラワン州を構成する。サバンの地下川や近く海域にあるトゥバタハ岩礁が世界遺産に登録されている。マニラから州都プエルトプリンセサまで飛行機で1時間20分、カラミアン諸島のブスアンガまで1時間。

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改訂新版 世界大百科事典 「パラワン島」の意味・わかりやすい解説

パラワン[島]
Palawan Island

フィリピン南西部に位置する島。北東から南西方向に細長く横たわり,全長410km,最大幅39km,面積1万1800km2。周辺の島々を含めてパラワン州を構成し,州人口は37万2000(1980)。州の人口密度は25人/km2で,全国最低である。東岸中央部のプエルト・プリンセサPuerto Princesa(人口60234(1980))が州都。東はスールー海,西は南シナ海に面し,南端バラバク海峡ボルネオ島と相対する。島の中部から南西部にかけて石灰岩質の険しい山々が連なり,最高峰は,ブルックス岬の西方のマンタリンガハン山(2087m)。島の大半が熱帯雨林に覆われ,ラワン以外の硬質優良材を産する。純度の高いマンガン鉱,水銀辰砂),クロム,石油などの地下資源もみられ,また島の周辺部には水産資源も豊富であるが,まだ十分開発されていない。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パラワン島」の意味・わかりやすい解説

パラワン島
パラワンとう
Palawan Island

フィリピン南西部にある島。ミンドロ島とボルネオ (カリマンタン) 島との間に北東から南西に細長く延び,南シナ海とスル海を分ける。行政的には北東方のカラミアン諸島,南西方のバラバク島などとともにパラワン州を構成している。かつてはボルネオ島と地続きで,動植物相が近似している。脊梁山脈がほぼ全島を貫き,森林におおわれる。最高点はマンタリンガハン山 (2085m) 。イスラム教徒の住民は海岸平野に集中し,特に東岸の南半に多い。北部と東岸にはルソン島,ビサヤ諸島からの移住が進んでいる。山地にはニグリト系,プロト=マレー系の少数民族が住む。主作物はイネ,ココヤシ,トウモロコシ,豆類,サツマイモ。漁業も盛んで,州都のプエルトプリンセサと北部のタイタイでは大規模漁業も行われている。プエルトプリンセサ付近で水銀とクロム鉄鉱が採掘される。面積1万 1790km2。人口 31万 1548 (1980) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パラワン島」の意味・わかりやすい解説

パラワン島
ぱらわんとう
Palawan

フィリピン南西部、スル海と南シナ海の間に位置し、北東から南西に延びる細長い島。パラワン州の主島をなす。面積1万1785平方キロメートル、長さは447キロメートルにも及ぶが幅は8~48キロメートルにすぎない。パラワン州の人口は73万7000(2000)。山地が多く、マタリンガハン山(2054メートル)をはじめ1500メートル級の山が数多くそびえ、屈曲の多い海岸線が島を巡る。生物地理的にはむしろボルネオ島に近い。フィリピンではもっとも開発が遅れ、人口密度も低い。海岸にはビサヤ人、モロ人が住み、奥地にはバタック人、タグバヌア人、パラワン人などの諸部族が居住している。土地は肥沃(ひよく)で、米、トウモロコシ、サトウキビなどが栽培され、林業、漁業も盛ん。水銀、クロム、鉄鉱の採掘も行われている。中心地はプエルト・プリンセサ(人口16万1912、2000)。

[別技篤彦]

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