橋寺村(読み)はしでらむら

日本歴史地名大系 「橋寺村」の解説

橋寺村
はしでらむら

[現在地名]淀川大道南だいどうみなみ二丁目、旭区太子橋たいしばし三丁目

大きく東に湾曲する淀川の右岸にある。西は天王寺庄てんのうじしよう村。旧名上長柄かみながらと称したという(摂津志)。当地は一説に「日本後紀」弘仁三年(八一二)六月三日条に「遣使造摂津国長柄橋」とみえる長柄橋の架橋地といわれ、地名は長柄橋の近くに建立された橋本はしもと寺に由来するという(大日本地名辞書)。この橋本寺は誓願せいがん寺のことといわれ(摂津志)誓願寺は字名として堂の前どうのまえとともに残る。また寺院跡として、村域南西部(現旭区太子橋三丁目淀川河床)から鎌倉期の土師器・瓦器などが出土、昭和三六年(一九六一)遺跡の分布調査が行われ、「橋寺廃寺跡」と認定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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