20世紀日本人名事典 「橋川文三」の解説
橋川 文三
ハシカワ ブンゾウ
昭和期の評論家,政治学者 明治大学政治経済学部教授。
- 生年
- 大正11(1922)年1月1日
- 没年
- 昭和58(1983)年12月17日
- 出生地
- 長崎県対馬
- 出身地
- 広島県
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学法学部政治学科〔昭和20年〕卒
- 経歴
- 敗戦後右翼的として批判された保田与重郎らの民族主義に基づく美学をアイロニーとして分析、昭和32年から雑誌「同時代」に発表した論文「日本浪曼派批判序説」は日本浪曼派美学評価の先鞭をつけ、昭和精神史研究に新たな視座をもたらした。潮流社「潮流」編集者、弘文堂勤務、明治大学講師・助教授を経て、45年より教授。この間、34年わだつみ会常任理事、37年には竹内好らの中国の会にも参加。他の著書に「歴史と体験」「歴史と感情」「歴史と人間」「政治と文学の辺境」「近代日本政治思想の諸相」「黄禍物語」「西郷隆盛紀行」「昭和維新試論」など。「橋川文三著作集」(全8巻 筑摩書房)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報