新撰 芸能人物事典 明治~平成 「橘ノ円」の解説
橘ノ 円(初代)
タチバナノ マドカ
- 職業
- 落語家
- 本名
- 五十嵐 銀次郎
- 別名
- 初名=三遊亭 朝治,前名=三遊亭 円三郎(2代目)
- 生年月日
- 明治3年
- 経歴
- 10歳の時、三遊亭円朝に弟子入りし朝治と名乗る。のち2代目三遊亭円三郎を襲名。明治24年兄・円馬とともに上方に移り以後大阪に定住。桂派に所属して活躍する。39年円朝の7回忌を機に頭を丸め、「円頂派」と称して一座をくみ、橘ノ円と改め兄の円馬を助演にむかえて全国を巡業。42年東京にも来演。大切りに派手な支度で総踊りや、所作事を演じ一風変わった内容で評判を得た。大正4年同派解散後は三友派に所属。50歳を過ぎて昭和3年立花家橘之助(本名・石田みよ)と結婚し話題をまく。晩年は名古屋に隠棲していたが、京都へ移転した数週間後に就寝中水害にあい、非業の最後をとげた。得意の演目に「子はかすがい」「三味線栗毛」などがあり、踊りの名手としても知られた。兄同様大変な人格者でもあった。
- 没年月日
- 昭和10年 6月29日 (1935年)
- 家族
- 兄=三遊亭 円馬(2代目),妻=立花家 橘之助(落語家)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報