橘徳子(読み)たちばなのとくし

朝日日本歴史人物事典 「橘徳子」の解説

橘徳子

没年寛弘8頃(1011)
生年:生年不詳
天徳年間(957~960)の出生と思われる。一条天皇乳母,典侍。従三位。播磨守仲遠の娘で,大宰大弐藤原有国と結婚し資業を生む。長徳2(996)年8月,夫の大宰大弐赴任に同行。その際「天皇の御乳母橘三位が……大変な威勢で下向した」と『栄花物語』にあり,一家の利権拡張に力を尽くした徳子の権勢を伝える。紫式部が対抗心を燃やしたともいわれる。

(服藤早苗)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「橘徳子」の解説

橘徳子 たちばなの-とくし

?-1011ごろ 平安時代中期の女官
藤原有国の妻。一条天皇の乳母をつとめ,典侍(ないしのすけ)となり,長保2年従三位にすすむ。大宰大弐となった夫の有国に同行。日野資業(すけなり)を生んだ。寛弘(かんこう)8年ごろ死去。通称は橘三位。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android