朝日日本歴史人物事典 「橘徳子」の解説
橘徳子
生年:生年不詳
天徳年間(957~960)の出生と思われる。一条天皇の乳母,典侍。従三位。播磨守仲遠の娘で,大宰大弐藤原有国と結婚し資業を生む。長徳2(996)年8月,夫の大宰大弐赴任に同行。その際「天皇の御乳母橘三位が……大変な威勢で下向した」と『栄花物語』にあり,一家の利権拡張に力を尽くした徳子の権勢を伝える。紫式部が対抗心を燃やしたともいわれる。
(服藤早苗)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報