橘樹神社(読み)たちばなじんじや

日本歴史地名大系 「橘樹神社」の解説

橘樹神社
たちばなじんじや

[現在地名]茂原市本納 辻戸田

国道一二八号の東側に鎮座。古くは橘木社とも書き、吾妻あづま大明神と称し、たちばな様とも俗称される。鎌倉時代前期前後のものとみられる年未詳の某置文(橘樹神社文書)には「かつさのたち花きのやしろ」とみえる。上総国二宮とされた。旧県社。祭神は弟橘比売命で、日本武尊・忍山宿禰を合祀する。所伝によれば日本武尊が身代りに海に入水した弟橘比売命の墳墓を築き、櫛を埋納し、二株の橘を植えたのが始まりという。社前の吾妻池はこの墳墓の盛土を掘った跡と伝える。「延喜式」神名帳にみえる長柄ながら郡一座の「橘神タチハナノ社」に比定される。「三代実録」元慶元年(八七七)五月一七日条によると、従五位上勲五等の橘樹神は正五位下に神階を上げており、同八年に橘神は正五位上になっている(同書同年七月一五日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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