櫃石(読み)ひついし

日本歴史地名大系 「櫃石」の解説

櫃石
ひついし

[現在地名]宮城村三夜沢

赤城山の一峰あら山の中腹、標高八七八メートルにある長径四・七メートル、短径二・七メートル、高さ二・八メートルの輝石安山岩巨石。上面はかなり平坦で、この石の周辺から多くの祭祀遺物を出土したことから磐座とみられてきた。出土遺物は赤城神社、同社の奈良原・真隅田両神官家、社家板橋家などが蔵する。確認できる遺物は石製模造品一二九点、粗製土器五一点、土師器四点である。石製模造品では管玉・勾玉・剣形品が各々数点、有孔円板一点、手捏ねの粗製土器はすべて鉢形、土師器は甕である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報