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欧州共通農業政策 おうしゅうきょうつうのうぎょうせいさく the Common Agricultural Policy

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知恵蔵2015の解説

欧州共通農業政策

EUの農業政策。EUの東方拡大に伴う農業支出の増大や、予算をめぐる先進加盟国間の対立など、EUにとって農業政策は重要課題の1つとなっている。EUは従来、農業市場を安定させるため保護政策をとってきたが過剰生産を引き起こし、農業補助金がEU財政を激しく圧迫する事態を招いた。1992年、CAP改革(マクシャーリー・プラン)が実施され、強制的減反、支持価格の引き下げ、所得補償の直接支払い制度の導入などの方向性が打ち出された。また、EUの東欧諸国への拡大も、農業政策に影響を与えている。第1次産業の比重が高い東欧諸国の加盟により、CAP支出の増大をもたらすことが予想されたため、99年3月に提出された改革案「アジェンダ2000」では、支出抑制を狙い、支持価格の引き下げ、価格支持政策から直接所得補償政策への移行の方針が示された。新規加盟の中東欧諸国に対しては、2004年以降、13年までに補償金の額を段階的に引き上げていく。02年7月にはCAPの中間見直しが行われ、05年から直接補償を固定額給付に切り替えることに決定した。また、農業国でCAPの受益国フランスと農業補助金の拠出国であるドイツの両国がCAP予算削減をめぐって対立していたが、02年12月のコペンハーゲン欧州理事会で、13年までの農業予算を06年の水準(年405億ユーロ)に抑えることで妥協点を見出した。05年6月の欧州理事会は、CAPの恩恵を享受しない英国に対する予算還付金をめぐって対立し、決着に達しなかった。

(渡邊啓貴 駐仏日本大使館公使 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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