減反(読み)ゲンタン

デジタル大辞泉 「減反」の意味・読み・例文・類語

げん‐たん【減反/減段】

[名](スル)作付け面積を減らすこと。「昨年の半分に―する」「―政策」⇔増反

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「減反」の意味・わかりやすい解説

減反
げんたん

米の生産調整を図るため,稲作の作付け制限を行なうこと。米は 1963年をピークに消費量が減少し,その一方で生産技術の向上により収穫量が増大・安定したため,米の過剰をきたした。そこで 71年から他の農作物への転作休耕などによって,需給のバランスを図る減反政策がとられるようになった。減反面積は年々増え,88年には水田の約 30%,約 82万 haが減反となった。しかし農民反発が強く,農水省は 89年,90~92年度の減反面積を据え置くことを発表した。この結果,米は新たな過剰時代に入ったといわれる。一方でアメリカからの輸入自由化の圧力がさらに強まるなか,93年には冷夏による大凶作で一転して米不足という事態が発生,米問題は一層深刻化した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「減反」の意味・わかりやすい解説

減反
げんたん

米生産調整

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世界大百科事典(旧版)内の減反の言及

【生産調整】より

…そのねらいは,単に米から他作物への転作を図るだけでなく,地域輪作農法の確立などを通して土地利用型農業の生産性向上と確立に置かれていたが,なお所期の成果はみられなかった。95年新食糧法に移行した新たな食糧管理制度の下でも,97年には減反目標面積は過去最大の96万haと設定された。【今村 奈良臣】。…

※「減反」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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