歌代村(読み)うたしろむら

日本歴史地名大系 「歌代村」の解説

歌代村
うたしろむら

[現在地名]両津市加茂歌代かもうたしろえびす

加茂湖岸北西方に位置する。四方加茂村と接し、村の境界は錯綜して明瞭でない。「佐渡国雑志」には「当村海辺ニ無之、夷より山方ニて往来不仕所」とある。集落は加茂村の集落と入組み、各所に散在する。明和八年(一七七一)の安照寺由緒書(安照寺蔵)に、加茂地頭渋谷十郎左衛門の舎弟四郎左衛門直正が大番役で室町幕府将軍に拝謁、歌の徳により文亀二年(一五〇二)従来の加茂村領地の三分の一を賜り、歌代村を称したと伝える。垣の内かきのうち・赤わん作り・屋敷の外やしきのと源蔵作げんぞうづくりなどの地名がある。寛文九年(一六六九)の加茂村と歌代村の境決め絵図(加茂歌代区有)に「加茂歌代之入会たいの上・牛王神平二ケ所新田、新家取立之砌」とあり、二ヵ所の境決めが行われた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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