正善庵跡(読み)しようぜんあんあと

日本歴史地名大系 「正善庵跡」の解説

正善庵跡
しようぜんあんあと

[現在地名]南国市田村

細勝さいしよう寺の北東にあり、正禅庵とも記される。現在正善または正善寺の小字が残り、五輪塔などが出土している。

観応元年(一三五〇)八月一九日付の地蔵院文書によれば、右馬助家員なる者の菩提のために建立され、田村たむら庄内種子たねこ名の年貢が寄進されているが、建立の年も右馬助家員についても不詳。至徳二年(一三八五)田村庄が京都西山に細川頼之が建立した地蔵院に寄進されると(地蔵院文書)、正善庵は地蔵院末寺となった。地蔵院文書によると、同三年五月二四日、国人入交氏と推定される浄恵が「正禅庵」に私領を寄進、同人は明徳三年(一三九二)五月二四日にも男の下人二人を寄進している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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