正米(読み)ショウマイ

デジタル大辞泉 「正米」の意味・読み・例文・類語

しょう‐まい〔シヤウ‐〕【正米】

現在ある米。現物の米。
取引市場で、実際に取引される米。実米。⇔空米くうまい

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精選版 日本国語大辞典 「正米」の意味・読み・例文・類語

しょう‐まいシャウ‥【正米】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 現在ある米。現物の米。
    1. [初出の実例]「正米拾九石五斗一升」(出典:東寺百合文書‐は・正安三年(1301)七月二九日・若狭太良荘年貢帳)
    2. 「正米(シャウマイ)を年に二百俵貰ふて」(出典福翁自伝(1899)〈福沢諭吉王政維新)
  3. 取引市場で、実際に取引される米。実米。また、その取引。⇔空米(くうまい)
    1. [初出の実例]「淀屋の表は帳合正米(シャウマイ)内証とら市、日本一の商ひに」(出典:浄瑠璃・忠義墳盟約大石(1797)八)
    2. 「正米は実に米の売買、帳合は空米にて、唯売買の名のみにて、其行実は米を売買せず」(出典:随筆・守貞漫稿(1837‐53)四)

せい‐まい【正米】

  1. 〘 名詞 〙しょうまい(正米)

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世界大百科事典(旧版)内の正米の言及

【商品取引所】より

…大坂商人による堂島米市場が幕府から公認されたのが1730年(享保15)である。その時点では帳合米(ちようあいまい)といって帳面上だけで決済する先物と,正米(しようまい)といって現物決済の取引が区別されていた。この堂島米市場の帳合米制度の骨組みは次のようである。…

【米価】より


[米価政策の変遷]
 米価は第2次大戦前には〈物価の王様〉といわれたが,それは生活に占める米の地位の高さ,商品としての量の大きさから,その価格が全物価の指標的な意味をもっていたからである。戦前の自由市場時代には米の先物取引も行われ,取引所の先物を期米(期米相場)といい,これに対し現物を正米(正米相場)と呼んでいた。1881年以降,西南戦争での不換紙幣増発によるインフレに対処するために紙幣整理など緊縮財政政策がとられた。…

※「正米」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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