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正義論 せいぎろんA Theory of Justice

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

正義論
せいぎろん
A Theory of Justice

J.ロールズ著。 1971年刊。この著書によりロールズは政治哲学復権の旗手となった。ロールズは従来の正義論の主流であった直党主義と功利主義を乗越えようとする。そのために彼が用いる論証方法は,まず公正な選択が保証されるような理想的選択状況 (原初状態) を想定し,その状況で全員一致で選択されるであろう原理 (正義の二原理) を社会主義の基準として取出すというものであった。ロールズは社会契約説の伝統に合理的選択理論を結びつけることで,社会正義に関して合理的議論を行う可能性を開いた。

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大辞林 第三版の解説

せいぎろん【正義論】

正義とは何かを考える、プラトン以来の倫理学的問題。ロールズが公正としての正義の説を唱え、福祉の正しい分配を問うたため、近年再び注目される。

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世界大百科事典内の正義論の言及

【法哲学】より

…西洋における正義の理論は,紀元前5世紀のギリシア人,とくにアテナイで活躍したソフィストたちによって根本的に新しい展開を遂げた。ソフィストたちは,単にある行為が,たとえば,獄中で毒杯を仰いで従容(しようよう)として死についたソクラテスの行為が,〈正しい〉かどうか(これを行為レベルの〈正義論〉と呼んでもよい),またある制度,たとえば奴隷制,が正しいかどうか(〈制度レベルの正義論〉)という問題を論じたばかりでなく,さらに一歩を進めて,ある行為やある制度が〈正しい〉と人々が判断するとき,その判断の〈正しさ〉の判定のための客観的な基準が果たして存在するか否かを正面から論じたのである。こうして,ある行為やある制度が正義にかなっているかどうかという問題だけでなく,〈正義とは何か〉ということが問われたのである。…

※「正義論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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