武徳大成記(読み)ぶとくたいせいき

改訂新版 世界大百科事典 「武徳大成記」の意味・わかりやすい解説

武徳大成記 (ぶとくたいせいき)

徳川家康の祖松平親氏からはじまり家康天下統一までに至る歴史書。30巻。将軍綱吉の命で老中阿部正武の監修林信篤,木下順庵らが編集。1686年(貞享3)に成稿。諸家の家伝など史料を集め客観的に編集されたとされるが,引用文献注記はない。将軍吉宗より虚飾が多いと非難されたが,徳川氏創業を知る重要な史料。《松栄記事》の異称のある写本もある。活字本はない。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「武徳大成記」の意味・わかりやすい解説

武徳大成記
ぶとくたいせいき

歴史書。 30巻。林信篤,木下順庵らの編纂。貞享3 (1686) 年完成。松平氏発生から徳川家康の一生の事跡,武功を記したもの。

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