歪み指示物(読み)ひずみしじぶつ

最新 地学事典 「歪み指示物」の解説

ひずみしじぶつ
歪み指示物

strain marker ,strain indicator

変形した岩石の歪み解析に用いられるもので,変形前の初期形状が既知,または統計的に初期形状が既知で,変形による長さや角度の変化を計測することが可能な目印となる物体。ある種の化石のように,変形前の形状が厳密に既知の物体は歪み指示物として適している。楕円体状物体,例えば礫岩中の礫や石灰岩中のペレットなどは,個々の初期形状は不明であっても変形前の配列方向がランダムであれば,統計的には球とみなせるので歪み指示物となりうる。そのほかに歪み解析に際して有効な歪み指示物には,球状または楕円体状物体として,ウーイド・ピソライト・砕屑粒子・還元スポット・コンクリーション・ある種の有孔虫や放散虫などの微化石気孔,円盤状または管状物体として,Scolithusなど蠕ぜん虫による管状の構造・ウミユリの柄片などの化石,線要素として,ブーディン構造プチグマティック褶曲を呈するコンピテント層・矢石類などの化石・角度の要素として,左右相称性をもつ,またはもたない化石・多角形状マッドクラック・溶岩中の多角形状冷却節理などが知られている。ただし,これらの歪み指示物を用いて歪み解析を行う場合,礫と基質のように歪み指示物と基質の間に物性差があるときには,歪み指示物の歪みが岩石全体の歪みを直ちに表してはいないので注意が必要。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

関連語 越谷

《モスクワに遠征したナポレオンが、冬の寒さと雪が原因で敗れたところから》冬の厳しい寒さをいう語。また、寒くて厳しい冬のこと。「冬将軍の訪れ」《季 冬》...

冬将軍の用語解説を読む