日本大百科全書(ニッポニカ) 「歯列不正」の意味・わかりやすい解説
歯列不正
しれつふせい
歯列が、歯数の過剰や不足、個々の歯の萌出(ほうしゅつ)位置や方向の異常によって、正常な形から著しく逸脱している状態をいう。代表的なものとして、狭窄(きょうさく)歯列弓(臼歯(きゅうし)部が舌側に転位して、あごが左右から押しつぶされたようになっているもの)、V形歯列弓(前歯が唇側に突出し歯列弓が全体としてV字形になるもの)、鞍(くら)形歯列弓(小臼歯だけが舌側に転移して、歯列弓が小臼歯部でくびれているもの)のほか、叢生(そうせい)(いわゆる乱ぐい歯)、上顎(じょうがく)犬歯の低位唇側転位(いわゆる八重歯)などがある。治療は、歯列矯正によって行われる。
[市丸展子]