残留抵抗(読み)ざんりゅうていこう(英語表記)residual resistance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「残留抵抗」の意味・わかりやすい解説

残留抵抗
ざんりゅうていこう
residual resistance

金属電気抵抗で,絶対零度でも残る部分。金属の電気抵抗は,(1) 結晶格子の熱振動で電子が散乱されることによって生じる部分と,(2) 不純物原子または格子欠陥結晶転位など結晶の不完全さに起因する部分とがある。前者温度とともに減少し絶対零度ではゼロになるが,後者は有限の値をもつ。これが残留抵抗である。

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世界大百科事典(旧版)内の残留抵抗の言及

【電気伝導】より

…熱振動の振幅は温度に比例するから,寿命τ,したがって電気伝導度σは,室温では温度に反比例して減少する。きわめて低温では,不純物や格子欠陥による散乱でτは決まり,超伝導が生ずる場合や,磁性不純物がある場合などを別にすると,σは温度の低下とともに一定値に近づく(このときの比抵抗を残留抵抗という)。 半導体における電流は,熱的に励起された電子または正孔,あるいはその両方によって運ばれる。…

※「残留抵抗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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