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絶対零度 ぜったいれいどabsolute zero point

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

絶対零度
ぜったいれいど
absolute zero point

熱力学的に考えうる最低の温度。絶対温度では,この温度を 0Kとし,-273.15℃に相当する。熱力学第三法則によれば,0Kではエントロピーもゼロになる。このことは,たとえば断熱膨張させても温度が変化しないことを意味し,したがって絶対零度には到達しえないことを意味する。統計力学的にいえば,絶対零度では系がその最低エネルギー状態にある。

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百科事典マイペディアの解説

絶対零度【ぜったいれいど】

熱力学的に考えられる最低温度。絶対温度の0K。摂氏温度では−273.15℃にあたる。0Kで理想気体の体積は0になり,物質原子の熱運動はなくなる。熱力学第3法則(熱力学の法則)によれば有限な温度の状態から絶対零度に到達することは不可能。

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大辞林 第三版の解説

ぜったいれいど【絶対零度】

絶対温度の0度。摂氏マイナス273.15度。この状態に近づくことはできるが、到達することは理論的に不可能とされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

絶対零度
ぜったいれいど

考えられる最低の温度で、絶対温度の0K(摂氏温度の零下273.15℃)のこと。統計力学から、気体分子の運動エネルギーは気体分子の速さの2乗に比例する量である。したがって、絶対零度とは、気体の運動エネルギーがゼロの状態であり、気体分子の運動速度もゼロのとき、すなわち気体分子の存在しない温度として定義される。
 0.1K以下の極低温領域では、超伝導、超流動などの、常温ではけっして観測することのできない特異な現象をみることができる。1981年には核断熱消磁の成功によって絶対温度で20マイクロK(1マイクロKは100万分の1K)付近まで、さらに1995年以降はルビジウム87(87Rb)に始まり、ナトリウムNa、リチウムLiなどの原子核のレーザー冷却によって20ナノK(1ナノKは10億分の1K)まで到達できるようになったが、絶対零度は到達不可能である。絶対零度ではどの系のエントロピーもゼロになることを主張する熱力学第三法則は、そのまま絶対零度が到達不可能であることを意味するからである。[渡辺 昂]
『長谷田泰一郎・目片守著『低温――絶対零度への道』(1975・NHKブックス) ▽ダビド・K・C・マクドナルド著、戸田盛和訳『極低温の世界 絶対零度の物理学』(1977・河出書房新社) ▽クルト・メンデルスゾーン著、大島恵一訳『絶対零度への挑戦 低温の世界を求めた科学のドラマ』(講談社・ブルーバックス)』

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