日本歴史地名大系 「母代寺跡」の解説 母代寺跡ぼだいじあと 高知県:香美郡野市町母代寺村母代寺跡[現在地名]野市町母代寺日吉(ひよし)山中の小字城山(しろやま)にある東西約二一間、南北七間、面積一四七坪の平坦地が寺跡と伝え、現在、野市町の水源地となっている。南に低く続いて寺中(じちゆう)(日吉山ともいう)の小字があり、山麓の薬師堂にある薬師如来は母代寺旧本尊と伝える。応天門の変の縁座により土佐へ配流となった紀夏井が、配流後死亡した母石川氏のために建立したのが母代寺といわれる。「三代実録」貞観八年(八六六)九月二二日条に「数年母亡、夏井至孝冥発、居喪過礼、建立草堂安置骸骨、晨昏之礼無異生時、本自崇信仏理、至是於草堂前、毎日読大般若経五十巻、以終三年之喪」とある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報