…このうち平調と太食調とはともに平調音(ホ音)を宮(主音)とするが,律・呂の違いにより別調とされる。唐楽の調子がこのようにまとめられたのは平安時代中期のことで,それまで十指にあまる調子があったのを〈母(おも)調子〉6調に整理し,他をすべて母調子いずれかの〈枝(えだ)調子〉としたのである(後出[楽制改革]を参照)。高麗楽には壱越調,平調,双調の3種があり,それぞれ唐楽より2律(長2度)高いので高麗壱越調,高麗平調,高麗双調といって区別する。…
※「母調子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」