壱越(読み)イチコツ

  • 壱▽越

精選版 日本国語大辞典の解説

① =いちこつちょう(壱越調)①〔名語記(1275)六〕
※仮名草子・尤双紙(1632)上「ひくき物之品々〈略〉いちこつの地声、しのび寝の睦ごと」
※浄瑠璃・舎利(1683)二「時に俊一越(コツ)を上(あげ)、『〈略〉急々に去れ去れ』と払子を以て丁ど打(うつ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の壱越の言及

【五声】より

…すなわち,ニ・ホ・ト・イ・ロという音程関係を宮・商・角・徴・羽にあてはめたもので,中国の徴調の五声に相当し,同じ形が後に律の五声と呼んだものにみられる。つまり唐俗楽二十八調中,日本に伝来した調の主音は,壱越(いちこつ)(ニ),平調(ひようぢよう)(ホ),双調(そうぢよう)(ト),黄鐘(おうしき)(イ),盤渉(ばんしき)(ロ)の五つであり,壱越は唐の古律の太簇(たいそう)であるが,俗律の黄鐘(こうしよう)とも考えられたので,日本ではこれを基準音とみなし,これを宮として以下4声を順次並べて徴調の五声音程の新五声(徴・羽・宮・商・角を宮・商・角・徴・羽と呼びかえたもの)を生じた。そののち鎌倉時代の声明家の間でしばしば論争が行われたが,結局,五声を説く場合,雅楽でも声明でも(りよ)は中国理論のままの宮調型五声,は徴調型の五声を述べるのがならわしとなった。…

※「壱越」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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