普及版 字通 「毘」の読み・字形・画数・意味
9画
(異体字)毘
人名用漢字 9画
[字訓] たすける
[説文解字]
[字形] 形声
声符は比(ひ)。〔説文〕十下に字をに作り「人の臍(へそ)なり」とし、「(しん)に從ふ。は气(き)のずるを取るなり」という。幼児の脳蓋の柔らかく動く部分と、臍との間に通気の関係があるとする古代医学の立場よりする字説であるが、臍を原義とする字とは思われない。は脳蓋の象。比は二人並ぶ形で並び拝する意。祝の儀礼をいう字と思われる。〔詩、小雅、節南山〕「天子を是れ(たす)く」のように、祐助の意に用いる。〔説文〕十二下に「(ひ)は妃なり」とあり、は神に仕える巫女を原義とする字であるらしく、その儀礼が(ひ)、すなわち毘であろう。
[訓義]
1. たすける、たすけまもる。
2. あつくする、あわせる。
3. あきらか。
4. もだえる、すたれる。
5. へそ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 タスク・アツシ・スケ・ネガフ・タノシ・ヤハラカナリ・ナラフ・モチ・ミツ・トモ・ヒロフ 〔立〕 タノシ・モチ・ヤハラカナリ・ホシママ・タノシ・ネガフ・スナ・ニギハシ・トモ・ヒロフ
[声系]
〔説文〕に(ひ)声として貔・・など八字を収める。は祝の儀礼をいう字と思われ、phieiは妃phiuiと声近く、よく神に仕える巫女をいう語であろう。妃はのち配妃の意となった。
[熟語]
倚▶・益▶・戯▶・佐▶・賛▶・輔▶・補▶・勇▶・翼▶・隣▶・連▶
[下接語]
倚・夸・犀・・
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報