気上(読み)きじょう

精選版 日本国語大辞典 「気上」の意味・読み・例文・類語

き‐じょう‥ジャウ【気上】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 上気すること。驚きや緊張などのために、のぼせること。
    1. [初出の実例]「被仰云、玉冠甚重、已可気上」(出典小右記‐永観二年(984)一〇月一〇日)
  3. ( 気持の上の意 ) 気持。また、気持に含むこと。ある考えを気持に含むこと。
    1. [初出の実例]「欝陶を心中に挿(さしはさ)み、嗔恚を気上に隠し、退出せられけり」(出典:太平記(14C後)一二)

き‐あがり【気上】

  1. 〘 名詞 〙 のぼせること。逆上。上気。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「『猿にこのみをみせたやうにござる』『いかにも時々気あがりがする物じゃ』」(出典:咄本・初音草噺大鑑(1698)二)

き‐のぼせ【気上】

  1. 〘 名詞 〙 気が逆上すること。気持がうわずること。のぼせること。上気。
    1. [初出の実例]「アアやかましい、やかましい、気のぼせがするは」(出典:滑稽本・和合人(1823‐44)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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