逆上(読み)ギャクジョウ

デジタル大辞泉 「逆上」の意味・読み・例文・類語

ぎゃく‐じょう〔‐ジヤウ〕【逆上】

[名](スル)激しい怒りや悲しみなどのために、頭に血が上ること。分別をなくし取り乱すこと。「逆上して刃物をふるう」
[類語]興奮激昂上気熱狂熱中高揚感奮激発エキサイトフィーバー(―する)・高ぶるのぼせる激するかっとなるいきり立つはやり立つわくわくするぞくぞくするどきどきするのぼせ上がる血迷う血走る喧嘩早い喧嘩っぱや癇癪かんしゃく癇癖癇性ヒステリック虫気怒り腹立ち憤り怒気瞋恚しんい憤怒ふんど・ふんぬ憤懣ふんまん鬱憤うっぷん義憤痛憤悲憤憤激憤慨ふんがい立腹激怒逆鱗げきりん憤ろしい腹立たしい業腹ちゅうっ腹やけっ腹悲憤慷慨短気気短短慮せっかち性急気早気が短い気忙しい直情径行怒りっぽい切れる堪え難いたまらない忍び難いやりきれないかっか席を蹴る堪忍袋の緒が切れる怒り心頭に発するけんか腰ちゃぶ台返し瞬間湯沸かし器むかむかむくれるおこいか憤る八つ当たりいじけるひねくれるすねるひがむねじけるねじくれるふくれる気色けしきばむむかつくむかっとむっとむしゃくしゃむらむらくしゃくしゃ不快不愉快不機嫌不興憮然仏頂面虫の居所が悪い風向きが悪い胸糞が悪い気を悪くするつむじを曲げるはらわたが煮え返るへそを曲げる怒り狂う腹立つ腹が立つ小腹が立つ腹を立てるしゃく小癪こしゃくしゃくに障る冠を曲げる向かっぱら業を煮やす青筋を立てる憤懣ふんまんわなわな虫唾むしずが走る反吐へどが出る

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精選版 日本国語大辞典 「逆上」の意味・読み・例文・類語

ぎゃく‐じょう‥ジャウ【逆上】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 興奮して、頭部顔面などが充血すること。のぼせ上がって精神が正常でなくなること。現在では、激しい怒りや悲しみなどのため、頭に血がのぼって興奮し、取り乱すことをいう。
    1. [初出の実例]「逆上(ギャクジャウ)あって猶更に、臣等の詞、お聞き済みなき御有様」(出典歌舞伎・𢅻雑石尊贐(1823)四立)
  3. 煙などがさがらずに逆にのぼること。
    1. [初出の実例]「高千穂の噴煙逆上して天を衝き」(出典:日本風景論(1894)〈志賀重昂〉四)

のぼせ【逆上】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「のぼせる(逆上)」の連用形名詞化 ) 熱気や興奮などのために、頭がぼうっとすること。上気すること。また、そのような体質病気
    1. [初出の実例]「昇(ノボセ)じゃ程に、ふじへ灸をしろと」(出典:咄本・蝶夫婦(1777)灸所の早合点)

さか‐あがり【逆上】

  1. 〘 名詞 〙 鉄棒つり輪などで懸垂し、体をそらせ、両足を上にあげ、さかさまの姿勢から反動を利用し、腕の力を使って体を引き上げる技。
    1. [初出の実例]「足かけ上りや逆上りすらなかなかできなかった」(出典:林檎の下の顔(1971‐73)〈真継伸彦〉一)

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