気塞い(読み)キブサイ

デジタル大辞泉 「気塞い」の意味・読み・例文・類語

き‐ぶさい【気塞い】

[形動]《「きふさぎ」の音変化。近世語》心のさわりになるさま。気にかかるさま。→気ぶっせい
両人を片付けさせば、跡に―な者もない」〈浄・先代萩
[補説]形容詞としての使用例もある。
「庭の木蔭も気ぶさいと」〈浄・応神天皇

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精選版 日本国語大辞典 「気塞い」の意味・読み・例文・類語

き‐ぶさ・い【気塞】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
  2. 気にかかるさまである。疑わしい。あやしい。
    1. [初出の実例]「表の方も残らず捜せ捜せ、庭の木蔭も気ぶさいと」(出典:浄瑠璃・応神天皇八白旗(1734)四)
  3. 気にさわるさまである。気にくわない。
    1. [初出の実例]「気ぶさい園辺親子のやつばら、科(とが)に取て落せば日比の大望成就」(出典浄瑠璃新うすゆき物語(1741)上)

気塞いの派生語

きぶさ‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

気塞いの派生語

きぶさ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

き‐ぶっさ・い【気塞】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙 ( 形容詞「きぶさい」の変化した語 ) 気がつまって、心がはればれしない。
    1. [初出の実例]「すけつねは坊主がへりが気ぶっさい」(出典:雑俳・川柳評万句合‐明和五(1768)義三)

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